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社内カウンセラーと人事部長の対談

ゆうしんグループ専属メンター・日本心理学会認定心理士 河添博幸

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人事部長 澤田大輔

当法人では、研修制度や福利厚生など働きやすい職場づくりに取り組んでいますが、その中のひとつが、専門家による社内カウンセラー制度です。制度の目的や内容などを担当者に聞きました。

社内カウンセラー制度について教えてください。

澤田:一般的に介護業界は離職率が高いとされているのですが、その原因とされているのが介護現場のストレスフルな環境や人間関係によるものです。当法人では、少しずつ規模が大きくなりつつあった10年ほど前に職員のメンタルケアの必要性を感じ、社内研修を始めたのがきっかけです。

河添:大きな企業の場合、社員のメンタルケアは常識ですが、こちらの法人の場合、先を見越して、熊本の介護業界の中でもいち早く導入されました。最初は、管理職の方を対象にしたメンタルケアと心の健康のための研修という形でご相談を受けました。福祉の現場のストレスフルな環境で援助をする方は、ご本人が援助されないと疲弊して辞めてしまうケースがあります。できれば辞めるという選択をされる前に相談していただければいいのですが、上司も忙しそうだし、個人的なことは相談しにくいこともあると思います。私のような外部の人間で、かつ専門知識を持った人間が関わることで、気軽に相談しやすくなり、上司の方も現場に集中していただくことができます。

カウンセリングはどのような流れで行われるのでしょうか?

河添:流れとしては、上司や人事にまず相談されてから私に来る場合と、直接私にメールや電話をいただく場合があります。

澤田:「残業時間が長くなっている」「体調をくずしがちだ」「子どもが産まれて育児が大変」などのご相談があった場合、まずは人事から会社の規定や制度をお伝えした上で、それらを上手に使っていただくようご提案しています。みなさん、ともすると先回りして、「もう辞めないといけない」とか、「これまで通りにはいかない」とか、自分の中で結論づけてしまいがちですので、その辺を人事としてきちんと説明させてもらいます。働き方を柔軟に変えながら長く働くことのできる業種なので、法人としてもできるだけサポートさせていただき、子育てや介護による離職はできるだけ避けたいと思っています。それでも少し表情が暗い場合や、プライベートの問題などを抱えていらっしゃる場合は、河添先生につないで、お話を聞いていただくようにしています。

河添:職場に話したくない内容の場合は、直接私にご連絡をいただいても構いません。メールアドレスも電話番号もオープンにしていますので、いつでも連絡いただければと思います。守秘義務がありますので、ご本人の同意がなければ、相談の内容を職場にフィードバックすることはありません。職場で話をお聞きすることもできますが、相談すること自体、他の職員仲間に知られたくないという場合は、外で話をお聞きします。あくまでもご本人の意思を尊重しますので、安心してください。

誰でも、どんな相談でもいいのですか?

河添:職場の問題を抱えていらっしゃる場合もありますが、親子関係や夫婦関係などプライベートな問題の場合もあります。上司には相談しにくいこともあるでしょう。仮に上司やリーダーに相談したとしても、話を聞いてくれるだけで終わるなど、必ずしも解決しない場合もあります。それはある意味、仕方のないことです。介護施設の場合、あくまでも主役は利用者や入居者の方なので、私が相談役を担うことで、できるだけそちらに集中してもらえたらと思っています。

澤田:専門的な知識がないので、悩んでいる職員に対しどう接したらいいのか、受診を勧めてもいいものか悩むケースもあります。

河添:個人差もありますが、軽症うつなどの症状がある方は、ひどくなってから来るより、早めにカウンセリングを受けていただくだけで、心が軽くなることもあります。上司が受診を勧めるのは難しいと思いますが、私だからアドバイスしやすいというのもあります。不調を抱えていた方も、経過をお聞きしながら復帰の道を探ったり、働き方を考えたりすることで、現場復帰されて働いている方もいらっしゃいます。ちょっと心が沈んだ時に声をかけてもらいたいですね。

ベテランの職員でも相談できますか?

河添:相談されるのは決して経験の浅い職員さんばかりではありません。ベテランの方でも心が不安定になる人はいますよ。むしろ40代、50代の方が、体力が落ちたり、回復力が低下したり、ご家族の問題を抱えていることが多いです。職場では管理職で責任が重いポジションにいて、疲れて家に帰ると、家事や子育て、介護など、家のこともしないといけない。中高年のほうが、抱えている荷物も大きいんです。

澤田:最近は特に、未経験者の方が介護の仕事に就かれるケースも多く、介護や認知症に関しての専門的な知識を勉強して慣れるまでには一定期間時間がかかります。その間、難しいと感じたり、葛藤したりされる時期もあると思うのですが、そこで、自分には向いていないと思うのではなく、一度相談していただけたらと思います。

どんなケースの時に相談したらいいですか?

澤田:「最近頭が痛いんですよね」とか、「心配事が抜けなくて」「体が重くて」…という感じでいいんです。カウンセリングと気負わずに、ちょっと1回相談してみようという軽い感じで相談してもらえたらいいですね。あくまでもひどくならないための予防的なイメージでとらえてください。

河添:介護は感情労働の仕事なので、人の感情に触れる部分が多いんです。感情の逃がし方やコントロールの仕方みたいなものをお話して、少し気持ちが楽になっていただけたらと思います。 

何か自分でできること、心がけることはありますか。

河添:7時間以上睡眠を取ることと、タンパク質をたくさん取ってバランスのいい食事をすること、あとは運動です。太陽の光を30分程度浴びての散歩や体操もいいですね。神経伝達物質が出やすくなるので、メンタルが安定しやすくなります。事務作業の人は、1時間に1回は椅子から離れて体を動かすのもいいでしょう。また、仕事に対するとらえ方、目的を明確にすることも大切です。いい人間関係を職場に求めすぎると、そこで折れてしまうことが多いです。自分に合わない人はどこにでもいるくらいの気持ちでいるほうがいいでしょう。介護の仕事は本当に社会的な価値のある仕事なので、その仕事に集中して向き合うことをお勧めします。

澤田:当法人では、外部カウンセリングはもちろん、職場環境の整備、研修制度や待遇、配置、福利厚生など、いろいろな面から職員のみなさんをバックアップしていきたいと思っています。困ったり、悩んだりした時は、1人で解決しようとせず、いつでも頼っていただけたらと思います。


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